当店のある茨城県北部「奥久慈」地方では、水がとってもきれいなんです。
八溝山系から流れ出す奥久慈の清水は名水として近県にも名が知られています。
当店ではこの清らかな水に、さらに手を加えました。
ごく自然に近い水とはどんなものでしょう?
水の分子はクラスターと呼ばれる集合体を形成しています。
この集合体が小さければ小さいほど、体に吸収されやすく、良い水だと言われます。食材の持つ成分を体に吸収しやすくする働きがあり、体に良い水だと言われています。
当店の水もこのクラスターの小さい水にすることで、製品のコシ、滑らかさもあがり、より美味しくなりました。
また、当店の水は硬度の低い軟水でもあります。
軟水の特徴は食材の味をまろやかに、優しく口の中に広げるという働きを持つことです。
もともと名水と呼ばれている水を、食品加工に適した水に、さらには体に良い水にと手を加えて使用しています。
当店ではうどん、そばに関しては茨城県産にこだわりました。地元の安心な材料を使用し、全国にお届けします。
茨城は良質なそば粉の産地であり、『常陸秋そば』は全国の麺通が認める名品種です。
通常に出回っているそば粉に比べて2倍から3倍の値が付く高級品種でもあります。
当店のそばはこの『常陸秋そば』をふんだんに使用しています。
茨城県が推奨する県内産小麦『農林61号』を使用しています。地元での安心感はもとより、その独特の濃い味わいがうどんに最適です。
漫画「美味しんぼ」でも『ラーメンに最適な小麦粉』と紹介された、プライムハードという品種を使用しています。
また、人気のたまご麺は地元の養鶏所より直接仕入れた奥久慈産の地鶏の卵を使用しています。
当店では、品質の7割は原料が決めると考え、品質、安全面ともに選び抜いたものしか使用していません。
当店の製品は手間と時間をかけて製造されます。
手打ち式のため、通常の機械式にはできない、生地のコシが生まれます。
グルテンの形成がまるで違い、機械式よりも複雑な結びつきになるのです。
また、包丁切りで仕上げるため、切断面が鋭く、角の立った麺に仕上がります。
真空ミキサーを使用し、生地の中の空気を抜くことによってグルテンの結びつきをより強固なものにします。
工程中に数回の熟成時間をたっぷりととり、なめらかな生地を作り上げます。
切り出した麺を乾燥する際に、多くの工場では蒸気乾燥を行い、数時間で仕上げています。
当店では昔ながらの乾燥方法により、2~3日かけてじっくり仕上げます。
このため、麺の表面は荒れることなく、滑らかな食感を生み出します。
しかし、この方法は職人の見極めがすべてで、データに頼ることができません。熟練した職人ならではの仕上がりなのです。
当店では生地に優しく接すること、
そのための手間を惜しまないことを誇りとしています。
こうしたこだわりは創業依頼60年以上の歴史の中で少しずつ築き上げられてきました。
伝統を守り通すだけではなく、その上に研究の成果を積み重ね、常に進化してきました。
伝統と進化の融合が【常陸面づくり本舗 なかはし】の目指すものなのです。